3-26.昭和5年・東京府美術館   ・ 


 東京府美術館/昭和5年

上は【東京府美術館】の前に立つ、伯父の弟たちで、四男と五男(私の父)が写っています。
【東京府美術館】とは現在の東京都美術館ですが、この美術館が出来たのは大正15年5月ですので、この写真の4年前になります。

大きな6本の柱と広い階段が特徴ですが、自宅から近い事もあって、兄弟で上野公園へ遊びに行った時に、新しい美術館の前で撮ったようです。

父が三歳頃の写真ですが、セーターの上からも前掛けをし、隣の伯父もオーバーコートを着ていますので、寒い時期のようです。
階段右横には立看板が二つ見えますが、真っ白ですし、人の姿も他には見えませんので、この日は閉館日か、展覧会のない日のようですね。

この【東京府美術館】は、主に公募の展覧会や、国内海外の美術品を臨時に展示する企画展等に用いられていた為、当時は連日公開していた訳ではないようです。


現在の東京都美術館

その後昭和50年に、隣のスペースに新しい美術館(現東京都美術館)が造られたことで、元の美術館は解体され、現在は公園の一部となっています。
更に平成7年になって、江東区に東京都現代美術館が開館すると、収蔵品等はそちらに移設されました。




機上ヨリ見タル上野驛ノ偉観・絵葉書/下町風俗資料館蔵

上は昭和初期の上野駅を上空から見た絵葉書ですが、中ほど上に見えるのが、東京府美術館です。
右上には東京国立博物館の表慶館が見え、その下は国立科学博物館ですね。


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