3-33.昭和初期の薬 2 食合せ   ・ 


前頁のチラシに掲載の食い合わせについては、古くからの言い伝えなどがあり、現在も言われ続けているものもありますが、見ても楽しいものですので、イラストごとに紹介します。


《すいかと天ぷら》
これは現在も言われますが、水分の多いスイカと油物は、消化によくないと言われており、特に胃腸が弱い人や下痢気味の方など現在も注意が必要と言われています。

《かにとなつめ》
これは江戸時代の学者である貝原益軒が書いた【養生訓】の中に、同禁食として一緒に食べないようにと説いています。

《うなぎと酢》
これは現在はあまり使われていませんが、江戸時代の書の【奴師労之(やっこだこ)】でも『
鰻に、酢は毒なりと関東にてはいふ』の記述があります。

《ねぎとなつめ》
これも江戸時代の学者である貝原益軒が書いた【養生訓】の中に、同禁食として一緒に食べないようにと説いています。

《たことかき》
これは痛みやすい蛸と体を冷やし消化がよくない柿はお腹を痛めるということです。

《えんどうとかやの実》
こちらも貝原益軒の【養生訓】に出てきますが、何と『緑豆(えんどう)に榧(カヤ)を食べ合わせると死ぬ』と書いています。

《きじときのこ》
絵を見る限り、マツタケのようにも見えますが、残念ながらこの食い合わせに関しては不明です。

《うなぎと梅干》 
食い合わせの代表的なもので、胃が溶けるとか消化に悪いと言われてきましたが、医学的にはあまり根拠がないとも言われています。
ただ、うなぎの脂と梅干の酸味が胃を刺激するとも言われています。

《そばとたにし》
噛まずにすすって食べる蕎麦と、硬いタニシは消化が悪く胃腸に負担がかかると言う事からです

《かぼちゃにどじょう》
これは腹痛を起こすと言われていたようですが、現在はあまり言われなくなったようです。

《かにと氷水》
体を冷やすと言われるカニと氷水を同食すると体が冷えてお腹をこわすという事です。

《さばとすもも》
鯖とすももはお腹が痛くなると各地で言われているようですが、一説には鯖の鮮度落ちの速さもあるとの事です。

《たにしとまくわうり》 
タニシを食べる習慣は今は無いとは思いますが、かつては中毒を起こすと言われていたようです。
まくわうりと言えばメロンの時代の前はまくわが主流でしたね

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