5-47.昭和12年・京都・琵琶湖の絵葉書   ・ 


昭和12年購入・琵琶湖絵葉書

昭和12年購入・京都絵葉書

前のページの比叡山や京都・吉野方面に行った時に買ったと思われる絵葉書が出てきました。
ひとつは《高級版 琵琶湖 十六景》というタイトルで、ともう1冊は《趣味の写真 京活の風光》と読むのでしょうか?
琵琶湖の方にはスタンプが押されていました。



昭和12年購入・琵琶湖絵葉書

昭和12年購入・絵葉書のスタンプ

何枚かのはがきを見ましたら《琵琶湖島めぐり BIWAKO 竹生島丸 昭和12.4.25》というスタンプが押されていました。
としますと、4/25に琵琶湖の太湖汽船(現琵琶湖汽船)の竹生島丸という観光遊覧船に乗船した時にに船内で求めた1冊のようです。


(近江琵琶湖)京阪丸竹生島出航

(近江琵琶湖)竹生島みどり丸着船

絵葉書には琵琶湖の風景や、当時運航していた《京阪丸》や《みどり丸》といった遊覧船も写っています。
《京阪丸》は昭和3年就航の船ですが、戦後は進駐軍に接収される事になります。

また右下の《みどり丸》は大正11年に就航された船で、当時としては非常に豪華な船であったようで、外国の要人なども乗船していたとの事です。



(近江琵琶湖)京阪丸竹生島出航

(近江八景)唐崎の松

こちらには《神の白石》と書かれています、現在は《沖の白石》で知られている琵琶湖中央部の岩です。
現在の写真と比べると、右側の岩などは、現在よりも高いようですので、一部崩落したのかもしれません。

右は現在も唐崎神社にある《唐崎の松》のようですが、葉がまったくありません。

唐崎の松は大正9年に大風によって倒れて枯れてしまい、その後植樹をされたものが、現在の唐崎の松です。
昭和12年の絵葉書と言う事は、植樹をしたばかりの頃でしょうか?
その為葉がまったく付いておらず、枝も支えられているのかもしれません。


もう一冊の《京活の風光》はその名の通りに、光と影や、淡さを前面に出した絵葉書、京の神社仏閣や、町並みなどが不思議な光景で撮られています。


霧の晨老松天を摩す・(京都二條離宮)

霧の朝・(京都西本願寺)

上は《霧の晨老松天を摩す・(京都二條離宮)》と《霧の朝・(京都西本願寺)》の様子を絵葉書にしたものです。
二條離宮とは現在の二条城のことですが、それにしても“霧の晨”といった言葉は現在は全く使いませんね。



篝火の光り更に深し・(京都圓公園夜櫻)

輝く都大路・(京都四条河原町附近

そしてこちらは《篝火の光り更に深し・(京都圓公園夜櫻)》と《輝く都大路・(京都四条河原町附近》という絵葉書です。
京都圓とは現在の円山公園で、現在も円山公園の桜は京都のシンボルともなっています。


右の四条河原町は今も京都の繁華街として賑わっていますが、手前の建物は何処でしょう?


写真を拡大しますと、路面バスやタクシーと思われる自動車が見えます。
中には白っぽい乗用車も見えますが、さすがに京都ならではですね。

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