7-13.昭和17年頃・閲兵式の松   ・ 



立派な松の木の前で撮られた記念写真がありましたが、伯父に聞いても記憶が定かでなかった一枚です。
前頁の大島中隊の写真には、古兵の方をはじめさまざまな階級章の方がいたようですので、この写真は比較的若い方々が多く写っています。写真は大島中隊の写真ではないようです。
写真を拡大しますと、前列に伯父が座っており、他の若い兵隊さんたちは、皆さん演習用の帽子を被り、肩章がライン1本の兵長さんということが判りました。



真ん中に立っている方が指揮官のようで、階級も上のようです。
また写真右奥の銃の向こう側にも、兵隊さんが立って並んでいるのが見えますので、何処かの練兵場での記念撮影と思っていました。

その後、前述記載の代々木練兵場を調べていたら、代々木公園内の写真の中で、上の写真の松の木と似たような木があることが判りました。


現在の代々木公園内 閲兵式の松/平成22年

現在の樹に古い樹を重ねて見ました


実際に代々木公園に行って見ると、確かに枝ぶりも幹の具合も一緒のようです。
周りには、立看板が見当たらなかったので、公園の方に聞いてみたら、
 『あれは閲兵式の松ですよ!代々木練平場だった頃、この松の前で天皇陛下をお迎えして閲兵式をした松です。』
との事でした。
と言うことは、この写真は代々木練兵場で撮影されたようです。
とすると、青山の近衛歩兵第四連隊で兵長に昇進した若い兵隊さん達で集まって撮った写真かもしれません。
現在の【閲兵式の松】の周りには芝生が広がり、思い思いに休んでいる方や寝そべっている方が多かったのですが、かつてこの松の木の前で、兵隊さんたちが並んで記念撮影していたとは、全く感じられない代々木公園でした。


←BACK ・ NEXT→



昭和からの贈りものTOPへ

お星さまの贈りものTOPへ