昭和からの贈りもの 第2章 大正時代

 2-33.大正15年頃 上野動物園   ・ 


 上野動物園遠足/大正15年

通っていた根岸尋常小学校の1年生か2年生の頃の写真で、上野動物園に行った時に撮影された記念写真です。

男の子たちは揃って坊主頭で、女の子は前髪をそろえたオカッパですね。
洋服こそ多少の違いがありますが、お揃いの帽子を手に持ち、胸には水筒を下げています。
また、籐のランチボックスらしきものも見えますが、お母さん手造りのお弁当が入っていたのでしょうか?とにかくみんな楽しそうな表情です。

大正15年というと、関東大震災から3年が経ち、ようやく東京も復興した頃で、上野動物園も娯楽を求める人たちで益々人気の頃だと思います。
幸い上野動物園は震災の被害も少なかったそうですが、震災直後は被災者が殺到した為、一時休園状態だったそうです。

子供たちの後ろには、ネクタイ姿の男性と着物姿の男性女性が写っていますが、着物姿の女性が担任の先生なのでしょうか?
左には軍人さんか警察官らしき方や、右端には着物姿にカンカン帽や日傘をもった女性らしき通行人の姿も見られます。


この頃はまだサル山はなく、動物の数も多くはなかったようですが、この大正15年に、内藤新宿試験場で飼育されていた、カンガルーや熊、鷹等が下賜され、動物も多くなってきたようです。
またこの上野動物園は明治15年(1882)に日本で最初に作られた動物園で、大正13年に皇太子ご成婚記念として管理が東京市へと移行し、その事から【恩賜上野動物園】とう名前になりました。

この上野動物園につきましては【昭和5年頃・上野動物園】及び【昭和8年・上野動物園】にても紹介いております。


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