3-12.昭和5年・女中さん   ・ 


伯父の写真の中には、女中さんと一緒の写真が数多くあります。
この写真も、どちらも女中さんと一緒に写る五男の父です。

女中さんと言っても、伯父たち兄弟からしますと、家族同様の存在だったそうで、丁度年齢的にもお姉さんといった感じだったのでしょうか?
特に、伯父達男ばかりの五人兄弟の中にあっては、女中さんの存在感は相当に大きかったものたったそうです。

当時は今のお手伝いさんといった感じではないそうで、年齢も若く、家族と一緒に暮らし、お掃除や洗濯、お買い物等の家事から、兄弟たちの身の回りの事等を手伝ってくれたそうです。
また家族で旅行する時も、一緒に旅行に行く時が多かったようで、海の写真では女中さんと一緒のものが数多く残っています。

逆に女中さんに出す方の家庭からしますと、《女中奉公》と言って、ある意味では花嫁修業の場と考えて奉公に出しているお家が多かったそうです。

また年齢的にも14才頃〜18才頃の娘さんが多く、当時は中等学校(現在の高校)や女学校(現在の大学・短大)に進学する女性はまだまだ少なく、そうしたことからかも、《女中奉公》で一人前の女性となるように花嫁修業をし、更にお給金ももらえて喜ばれたりしたそうです。

その為か伯父の家の女中さんは、祖母の実家方(鹿沼)や、知人の紹介等を介しての、比較的身許のしっかりした方がほとんどだったようです。

とは言っても、鹿沼から嫁いだ祖母からしますと、女中さんとのお付き合いも大変なことだったと思われます。
そうした事から、先に紹介しました【女中使ひ方の巻】という本も残っていたのでしょうか?


女中さんとの写真

昭和5年の女中さん

昭和8年誕生寺での女中さん

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