5-19.昭和10年8月・馬蹄型椅子   ・ 


昭和10年頃 祖祖父と祖祖母

縁側でくつろぐ伯父の祖父と祖母が写っていますが、私にとっての祖祖父と祖祖母です。
祖祖父も祖祖母も私が産まれる前に他界しておりますので、どんな二人だったかは判りませんでしたが、こうして二人が寛いでいる様子を見ると、仲が良い明治生まれのおじいちゃんとおばあちゃんという感じがします。

そしてテーブルを挟んで座っているのが、昭和初期に流行した【馬蹄型の椅子】です。
丸いテーブルにピッタリな感じですが、椅子の足元にはキャスターが付き、古さよりも新しさを感じる素晴らしいデザインの椅子です。
こうしたモダンなデザインと機能から見ましても、かなり流行したことがわかりますね。


昭和10年の自宅縁側にて馬蹄型椅子で寛ぐ三男と四男

そしてこちらも同じく馬蹄型の椅子で寛ぐ三男と四男の伯父です。
乾板に割れがあり保存状態のよくないものでしたが、何とか組み合わせてスキャナーで読み込みました。
やはり素敵なデザインで、使い勝手もよさそうです。


右に写るのは五男の父と祖祖父の二人です。

祖祖父が遊びに来ると、年上の兄弟が学校に行っている時でも、五男の父は幼稚園生だった事から家にいる機会が多く、その為特に祖祖父に可愛がれれていたそうですが、写真をみても、楽しそうな様子が伝わってくる1枚です。

残念ながらこの椅子は残ってはいませんでしたが、テーブルに沿って綺麗に収納出来そうですし、デザインも素晴らしく、今でも十分に通じる感じがします。

3枚とも縁側で寛いでいる時に撮ったようですが、庭には灯篭や手水石等があり、また季節の樹木も植えられており、四季を楽しむことができたようです。

そして下は庭で何かを手にしている伯父ですが、蛙でしょうか?

良くわかりませんが、手の先には小さな灯篭も見えます。

もちろん現在はこの庭や灯篭などもありませんが、伯父の家の取り壊しの際、庭にあった庭石などは、石屋さんがいらっしゃり、根津神社に奉納する事が出来、伯父も喜んでいました。




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